喜び勇んで出た初レース。 結果は惨めなものだった… なめてたんだな…レースした事もないのに有頂天になって。 どうせ、古いおんぼろバイクの集まり、 簡単に勝てると思ってたんだけど… 菅生サーキットへ着いて驚いた、同じクラスへ出場するバイクは 当然のことだが、いくら古くても本物のレーサー。 その速さたるやとても同じ125ccとは思えない物だった。 その辺の山道を乗り回してた時のまま、保安部品を外して ゼッケン着けただけのバイクがかなう相手じゃない。 トップスピードは軽く150Km/h以上は出てる。 「なんだ!こいつらは〜?!」改めてエントリーリストを見ると ヤマハTA125(TZ125の祖先)と共にCB125Sの文字が… 「同じバイク〜?!あれが〜!!」 |
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フルカウルにロングタンク、シングルシート。 ファンネル付きのCRキャブに消音器なしのメガホンマフラー その時に初めて知ったんだな、ホンダ製のレーシングパーツを 組込んだこのレーサーは ベストコンディションなら180km/h近い スピードを出す化け物なんだと… 決勝戦。おいらのCBはコーナーのたびにリヤサスがボトムし 暴れまくりバックストレッチ手前のコーナー立ち上がりで すでにトップスピードに達し、ちっとも先に進まない。 それでも120は出てたはずなんだが… サーキットってその辺の道とは次元の違うとこって知った訳だね。 あげく、いいかげんな取り付け方をしていたゼッケンが外れて失格。 情けな〜ぃ!!(ToT) |
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次は見てろよ〜…! 面白がって出たはずのレースに熱くなっちゃったんですねぇ(^^; だって思いっきりカッコ悪かっただもん。 このまま引き下がってられるか!←(安いプライド…) 次のCRM・Mには、ハイグリップタイヤ、サスペンションの強化で 臨んだ。 それでも、エンジンはノーマル。ただギヤ比は変えたんで、 少しはスピードは伸びたし、 コーナーリングスピードも上がったんで、とても楽しく走れた。 最後列スタートながら、1周する間に、コーナーで10台以上抜き、 直線と登りでに7〜8台に抜かれる。 結果は6位。順位は低かったけど面白かった。 |
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そして、エントリーするクラスを変えることを勧められた。 2stとの混走でハンデの大きいCRM・Mより、 同じ4st単気筒だけのレース「TSOS」の125クラスへ… このクラス、実はとんでもなくめちゃくちゃで、楽しいクラスだった。 4st単気筒125cc以下なら、改造自由ってやつ。 なんでもありかよっ?! |
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改造もだんだんエスカレートし、レギュレーションぎりぎりまで 排気量を拡大、ハイカムを入れ、圧縮比なんて上げすぎて シリンダーヘッドとピストンが当たったり…(おいおいっ!) 素人が無茶苦茶やるんでトラブルが多かったけど、 表彰台に立つ事も数回… |
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入賞者には、結構良い賞品が貰えてたなぁ・・・ そのせいか(?)主催者のオ○タニ・・・ってとこは その後倒産しちゃったみたいです。 関係無いか・・・ |
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勤めていた会社を辞め、九州に帰ってから… | |
しばらくバイク屋でバイトをしてた。 九州でもオートポリスでシングルレースが始まると聞いて また参戦できるって喜んだんだけど… 残念ながら何故か九州では小排気量のクラスは まったく盛り上がらなかった。 相手が居ないとレースは成立しない… それでも、何とか参戦したいと思ったおいらは、 排気量を上げて250ccクラスへエントリーする事に。 でも、250も居なかったんだよね…SRXの600辺りと混走〜。 これも無茶ですねぇ |
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見よこの細いタイヤを!まるで自転車。↑ 理由は軽量化と走行抵抗軽減の為… それに車体も弱いんで、強力なグリップ力を持つタイヤは 履くことが出来ない。綱渡りのようなコーナーリングだったよ。 |
エンジンを200ccまでボアアップして、キャブレターを大径化、 吸排気ポートを限界まで広げ… うげっ!!広げすぎて穴が開いちゃった…(゜□゜‖) 加減を知らないやつ↑ Fフォークを付替え、ブレーキを強化…後は徹底的な軽量化。 エンジンはエンデューロレーサーXR200のパーツを使って チューンしているから、性能的はある程度見当がつく (かな?) 給排気系は高速寄りに変ってるし…若干パワーアップ? 最高出力で推定25ps程度、車重は測定の結果たったの74Kgの レーサーが出来上がっちゃた。 要するに、原付にXR200のエンジン付けたやつより ちょいすごいバイクだな。(なんのこっちゃ?) |
↓最終的な姿はこうだ! |
馬力は無いが、軽い為(抱えて動かせたもんな…) パワーウェイトレシオは2.92となる。 実際には無意味な事だけど、目安として数値だけで較べると… 初代SRX6は乾燥重量149Kgで42psだから3.54。 ’93NSR250Rは乾燥重量138Kgで40psだから3.45。 お味噌のRVF400が乾燥重量165Kgで53psだから3.11。 おぉっ!まだ勝ってる。車重74Kgは燃料、オイル入れての 総重量だから、これに匹敵するのは・・・ 現行(’04)CBR600RRの国内仕様(2.7)ぐらいになっちゃうよ!! 最高速もタイヤ外径とギヤレシオ、エンジン回転数からいくと、 計算上168Km/h以上になってた。 |
何と、この当時でセンターアップマフラーだったのだ! |
30年以上前の4stシングルの125ccベースとしては いい線行ってるでしょ?(^^) 30年以上前の車体…実際はかなり危険なバイクだった… 当然だけど。 原付以下の車体に200ccのエンジンだもん。 レギュレーション上フレームの改造は認められていなかったので、 ノーマルのまま。 それに作られた当時には在り得ないハイグリップタイヤを履き、 ガチガチに固めたサスと2倍以上の馬力! |
ただで済む訳無いよねー。 案の定、大クラッシュ!オートポリスの4コーナーのモズク… いや、藻屑となりました。 この後HSRでのレースで復帰するも レギュレーションに合わない事や 経済的理由で引退となってしまいました・・・ |
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こうして、交通安全教室の教材だったバイクは 日本各地のサーキットで 優勝3回・3位2回・入賞4回の戦績を残しました。 今でもおいらの中で一番速いバイクです^^ |
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レースクイーンにKISSしてもらった事もあるぞ!(●^_^●) |