KDX125SR

え〜いバラしちゃえ!


事の始めは去年の暮れ・・・
KDXで走っていたら、自宅近くで立ち往生をしたのだ。


「あれー?ガス欠の症状だよなぁ…まだ入ってるはずだが」タンクキャップを開けると、
銀色に光るタンクの底が…

「おぉっ!少し錆びが出てるなー、錆取りしなきゃ!」
な〜んて問題をすり替えてみたがエンジンはかからない。

「そうだ、こんな時は車体を傾けて
 タンク内のガソリンをキャブに集めるんだ!」
って、傾けたけど、集まるガソリンも無い。
それどころかタンク内表面のガソリンが気化して、
濡れてたところが乾いていく始末だ。

とうとう温暖化の影響がここまで…

まさに砂漠化したかのよう、まったくのカラ!スッカラカンである。

原因はキャブのフロートチャンバーのパッキンが傷んでいて、
ガソリンが滲んできてた。
レーサーってキャブいじるのに、しょちゅうバラすからねぇ・・・
バイク屋にその部品を受取りに行った帰りだったんだけど、
しばらく放置しといたツケか
滲むどころか、滴り落ちるくらいに悪化してたのだ。
 良かった、家の近くで…

さて、その後もしばらく放置していたのだが、やっと修理をして
いざ山へ!

「おおぅ…やっぱ日陰は雪があるったい!」

よっしゃ、一発、大カウンター祭りでも!って程若くないっす。
ふかふかの雪の上ならいいが、アスファルト上の半分溶けた
2〜3Cmの雪だから、コケたら痛いしー、濡れちゃうしー!
でれれ〜んと走りました。わだちの無いとこに
タイヤの跡付けて喜びながら…

う〜ん、楽しいのはいいが、やっぱ寒いや・・・

しょーがない、雪遊びはこのぐらいにして引き上げるか!と、その前に

若いのに、ふとんの中で
 ”ごろごろ〜ぬくぬく〜(−v−)”…と、
惰眠をエンジョイしてるであろうお味噌に、
さわやかな(?)迷惑メール送りつけてやろう!


「おいっ!除雪は済んだ!!走れるぞっ!!!」

当然のごとくシカトされる…よっしゃ〜!!(楽しいのか?それで・・・)
麓に下りたら、低速走行のカブリを取るため、ばい〜んと全力走行。
高速のインター入り口の信号に引っかかって、フルブレーキング!!
きゅかかかっ!ってタイヤ鳴かして止まり、ふと横をみると、
変った制服の人が赤い棒持って立ってる。
こっちにらんでるよ…感じ悪〜!!
工事車両の誘導かねー、愛想ない警備員だな。


ん?…ひょっとしてあれは、
高速警察隊の冬服なのでは?

あらやだ、オマワリさんだったのね…
不機嫌な顔してなんか言いながら、こっちへ一歩踏み出すのと、
信号が青になるのとほぼ同時!すかさずダ〜ッシュ!!

・・・げ、パトカーも止めてあるじゃん!

まさか追いかけては来ないよなー、管轄外でしょ?
とりあえず逃げとこう。
でも、な〜んかフケが悪い!
また排気デバイスの作動不良だなー悪名高いからなぁこれって。
そのまま無理やり引っ張ると、「しゅっぱん!」とミスファイヤー(!)
続けて失火…


あ、吹き抜けちゃったかもー?( ̄□ ̄;)!!…
すかさずクラッチを切り、またもやフルブレーキ!
リヤから白煙上げながらわき道へ飛び込んだ。

こ、これは!?
惰眠を邪魔されたお味噌の祟りかっ?!



でも、クラッチ繋ぐとエンジンが息を吹き返した…
どうやら(当然だけど)追いかけても来ないようだ。
早速、帰ってエンジンOHの準備に取り掛かる。

「ぱーっん」と、はじけるような吹け上がりは、2stの華!!
(個人的にそう思ってるんですが)

ところが、その  ”気持ちいー”  とこで
「も”も”も”〜」ってグズりだす・・・
野暮です!思いっきり野暮なやつです!
この、いけずっ!!身ぐるみ剥がしてくれるわっ!


「え〜い、良いではないか、良いではないかっ!」
↑悪代官
「そんな御無体な、御無体なぁ〜っ!!」
↑町娘
「あ〜れ〜っ!!」くるくるくる〜
↑帯を引かれてコマのように・・・

はっ!(妄想から覚める)・・・失礼しました。
ちゅう訳で、あられもない姿に(?)なっちゃってます。
え〜と・・・どれどれ?
おや?!エンジンが紫色だよ!?
肝臓でも悪いんかねー?
最近飲みすぎ・・・


んな訳ないじゃん!!デジカメの色補正がおかしかったのかいな?
実物は、こんな色してません。
シリンダー外しちゃいました。「ふむふむ、こんな風になっとるのか・・・」
                    ↑
                (開けてみて知るやつ。出たとこ勝負)

カワサキは、ネットでパーツ検索出来るからいいっすよねー(^^)
バラす前に、ガスケットなんかを注文しといたから、
作業を中断せずに済みます。
KDXの排気バルブは、左右をラックで同調させていました。
バルブ本体のピニオンとラックの歯に、バリが出てたので、
ちょちょいと修正をして、
こびりついたカーボンを落とします。


YPVSやRCバルブと違って、ガバナーでラックを引っ張って
補助ポートの開閉をやってるんだね。
ちょっと、強引な構造みたいな気がするけど・・・

排気周りって条件の悪いとこで、出来るだけシンプルにって
設計者は考えたのだろうか?
確かに、常にメンテを受け、良い燃焼を目指してセッティングされる
レーサーなら問題は起きないんだろう。

でも、安ーいOIL入れられて、がばがばにカブらせて、
カーボン溜まりまくりでメンテしない状況じゃ
厳しいんじゃないかなぁ・・・


ま、おいらもたまに図面を書くエンジニアの端くれ、
世間の評価は別として参考になります。
油汚れに〜、じょい♪・・・なんて物は効きません。
たとえ「じょい」君が修行の旅に出てパワーアップして戻って来ようと!
(ひょっとして、地方CMネタか?)

あるいは、驚きの白さを誇る
「ぼーるど」を使えば
効果あるのかもしれませんが、

柔軟材も使わずに柔らかくなられては、

磨耗が早くて困る
ので、
じみちーに「すこっちぶらいと」なんかで磨きましょう。
そう、鍋なんかを磨くやつです。 これだけはホントの話。
へい、らっしゃい!奥さん、今日はさんまが安いよっ!・・・って、
派手なエプロンの魚屋のオヤジじゃありません。

寒いのでジャンバーの上からエプロンしてるんですが、
ちょっと異様な感じですねぇ・・・

ちなみに、メシ作る時にエプロンしたことはありません。
油汚れの防止には有効ですよー、エプロンって(^^)
特に難しい作業は無く、ばらして磨いて組立りゃ〜、絶好調です。

2stらしく、パーン!っと吹けあがって快調、快調。
パーツ代もたいした事無いしー(^^)

・・・しかし、作動不良起す度に
シリンダー開けるんかい?このバイクってば(−−;)

エンジンは好調になったけど、相変わらず燃費は悪いんだよなぁ・・・(T_T)

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